「うちの子、他の子に比べて漢字の覚えが遅い気がする…」「計算ミスばかりで、どうして何度教えても直らないんだろう?」
「もしかして…発達障害なの?」
そんな不安を、ふとした瞬間に感じたことはありませんか?
子どもの成長は十人十色と分かっていても、他の子と比べて“勉強の遅れ”が見え始めると、どうしても気持ちは揺れてしまいますよね。
この記事では、「勉強の遅れ=発達障害なの?」という母親たちのよくある疑問に寄り添いながら、発達障害と学習の関係性、見極めのポイント、親としてできることを、わかりやすく解説していきます。
勉強が遅い=発達障害? は誤解

子どもがなかなか勉強についていけないと、「何か問題があるのでは?」と考えてしまうのは、決しておかしなことではありません。
しかし、勉強の遅れ=発達障害ではありません!ただし、発達障害があっても勉強が得意という子もいます。
つまり「勉強の得手不得手」と「発達障害の有無」は、イコールではないのです。
ただし、学習面でのつまずきが、発達の特性と関係している場合もあります。
その“かもしれない”に気づくことが、親としての大事な一歩になることもあります。
発達障害じゃないのに勉強が遅れる理由
「うちの子、なぜこんなに苦手なんだろう?」と感じたとき。
実は、勉強が遅れてしまう背景には、発達障害以外にもさまざまな要因があります。
学習の土台となる力が育ちきっていない

保育園や幼稚園で行う「遊び」は、ただの遊びではありません。手先の筋肉を発達させて鉛筆を持つ土台を作る、お友達とのやり取りの中で言語を覚えていく、など、小学生になるための土台となる要素がたくさん詰まっています。
例えば、以下のような点があると勉強のための土台が育っていないのかもしれません。
- 手先がまだ不器用で文字がうまく書けない
- 音の聞き取りが苦手で、指示が聞き取りづらい
- 言葉の理解力がまだ発達途中
この場合は、逆に言えばこれらの土台を整えてあげれば、学力が伸びる可能性があります。
学校の進み方と合わなかった
学校の授業は大人数向けに行われます。よくできる子もスローペースの子も同じ授業を聞いているので、スピードが合わないとついていけなくなってしまいます。
- スピードが速くて置いていかれた
- 黙って座って聞くのが苦手で、授業に集中できなかった
この場合も、自分に合わせた授業ができれば学力がアップする可能性があります。
家庭環境や生活リズムの影響
学校以外の時間の過ごし方も、勉強に影響していると考えられます。
- 睡眠不足や栄養バランスによる集中力低下
- 親の忙しさで学習習慣がつきにくかった
睡眠時間は確保できているか?食事は規則正しく摂れているか?といった、基本的な生活リズムを見直してみましょう。
生活リズムが乱れていたら、整えてあげるのは親の役目です。
心の状態によるもの

- 引っ越しやクラス替えなどの環境変化
- 家庭内のストレスや自己肯定感の低下
大きく環境が変化した時も、子どもの心に影響がでる場合があります。転校やクラス替えをしていないとしても、「学童で仲の良い友達がいなくなった」「新しい習い事を始めた」などの変化はないでしょうか。
クラスの中の変化としては、席替えなんかも影響しているかもしれませんね。
発達障害かも?と疑うべき時とは
勉強のつまずきが、特定の特徴と一緒に見られる場合には、発達障害の可能性を検討する価値があります。以下は、代表的なサインです。
- ADHD(注意欠如・多動症)のサイン
- LD(学習障害)のサイン
- ASD(自閉スペクトラム症)のサイン
ADHD(注意欠如・多動症)のサイン

- 授業中にじっとしていられない
- 集中が数分しか続かない
- 忘れ物が多く、何度言っても改善しない
- ケアレスミスが非常に多い
- 宿題や提出物の管理が苦手
【学習への影響】
→ 落ち着いて取り組めない/手順を飛ばす/テストで力が発揮できない
LD(学習障害)のサイン
- 文字の読み書きに極端な困難がある(ディスレクシア)
- 計算だけがどうしても苦手(ディスカリキュリア)
- 聞き取ったことを記憶して行動するのが難しい
【学習への影響】
→ 国語や算数の特定の単元だけ極端に成績が悪い/努力しても成果が出にくい
ASD(自閉スペクトラム症)のサイン
- 自分の関心のあること以外に強い拒否感がある
- 指示の理解や場の空気を読むのが難しい
- 同じやり方に強いこだわりがある
【学習への影響】
→ グループ活動が苦手/抽象的な説明が通じにくい/柔軟な対応ができない
まずは親が「気づくこと」

「発達障害なのかも…」と感じることに、罪悪感を抱いてしまうお母さんもいます。
大切なのはラベルを貼ることではなく、困りごとを“見える化”して、サポート方法を見つけるために気づこうとすること。
実際に診断がつくかどうかは別として、「うちの子、こういう傾向があるのかも」と親が知っておくことで、子どもにとっての“ラクになる工夫”がぐっと広がるのです。
学校に相談してもいい?どこに相談したらいい?
「まだ診断があるわけじゃないのに、相談してもいいの?」
…そう思ってしまう気持ち、よくわかります。
でも大丈夫。心配だから相談することは、むしろとても大切な行動です。
発達を相談する場所とは?
- 担任の先生(様子を共有するだけでもOK)
- 学校の特別支援コーディネーター
- 市区町村の教育相談窓口
- 発達支援センターや児童相談所
- かかりつけの小児科や子ども発達外来
まずは学校の先生に様子を聞いてみることから始めてみてはいかがでしょうか。
家庭と学校で情報を共有すると、思わぬ発見があるかもしれません。
「困っていることがある」「こんな特性があるみたい」と、“親の気づき”のメモをもとに相談するだけで、具体的なアドバイスをもらえることもあります。
「グレーゾーン」ってなに?

発達障害にはっきり診断がつかないけれど、「傾向はある」という子どもたちもたくさんいます。いわゆる“グレーゾーン”と呼ばれる状態です。
この場合、
- 支援が受けにくい
- 周囲に理解してもらいづらい
- 親の不安が長引きやすい
といった難しさもあります。
でも実は、診断の有無よりも大事なのは、「今、何に困っているか」に焦点を当てること。
必要なのは「この子にはこういうサポートがあると伸びやすい」という視点です。
例えば「ADHDです」と言われたとしても、ADHDの子が全員同じ支援を必要としているわけではありません。大切なのは、その子自身をしっかり見るということ。それは親の仕事でもあります。
親はどうすればいい?“今できること”を3つ
① まずは「観察ノート」をつけてみる
→ 勉強のどこでつまずくか/どんな時に集中しやすいか/好きなことは?など、親なりの“気づき”を記録することで、先生や相談先との共有にも役立ちます。
② “うまくいく方法”を一緒に探してみる
→ たとえば…
- 漢字は書かずにカードで覚えてみる
- 算数は図や絵で説明してみる
- 勉強時間は10分×3回に分けてみる
お子さんに合う“学び方”を親子で試行錯誤していくことで、親も「できることがある」と実感できます。
③ 子どもを“評価”より“理解”で見てみる
つい「どうしてできないの?」と叱ってしまいがちですが、「どこで困ってるのか」「どうすればやりやすいのか」を一緒に考える姿勢が、親子の信頼関係を育てます。
親としての気付きが第一歩になる
「勉強の遅れがあるけど、この子はこの子なりに頑張ってる」
「できないことより、できるようになってきたことを見ていこう」
そう思えるまでには、たくさんの心配と迷いがありますよね。
でも、「もしかして…」と感じたその気持ちこそが、**お子さんにとっての“最初の支援”**になります。
発達障害かどうかよりも、
「この子にとって、どういう関わりが一番心地いいか」を、
一緒に見つけていける親でいられたら、きっとそれが一番の安心です。


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