潰瘍性大腸炎(UC)は、完治が難しく、再燃と寛解を繰り返す難病です。
日常生活や就労に支障をきたすことも多く、経済的な不安を抱える方も少なくありません。
そんな中、知っておきたいのが「障害年金」という制度。実は、潰瘍性大腸炎も条件を満たせば、障害年金の対象になる可能性があります。
このページでは、潰瘍性大腸炎で障害年金を受け取るためのポイントをわかりやすく解説します。
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障害年金とは?
まず、「障害年金」とはどんな制度なのか簡単に押さえておきましょう。
- 国民年金または厚生年金に加入している人が、病気やケガで生活や仕事に支障をきたした場合に支給される公的年金
- 「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2種類
- 支給される等級は1級・2級・3級(基礎年金は1・2級のみ)
年金というと高齢者のものと思われがちですが、20代や30代でも障害の状態に応じて受給できる制度です。
潰瘍性大腸炎は障害年金の対象になるの?

結論から言えば、なる可能性があります。
潰瘍性大腸炎は、厚生労働省が指定する「指定難病」に含まれており、進行の程度や日常生活への影響が大きい場合には、障害年金の対象と認定されることがあります。
以下のような状態が続いている方は、対象になる可能性が高いです。
- 下痢や血便で外出が困難
- 頻繁な再燃で就労継続が困難
- 食事制限や医療的管理が必須
- トイレの回数が多く、仕事に支障がある
- 長期間のステロイド治療などで副作用が出ている
潰瘍性大腸炎の障害年金の認定基準(消化器疾患に該当)
潰瘍性大腸炎の場合、「消化器疾患による障害」の基準で審査されます。以下は認定基準の一部です。
| 1級 | 日常生活のほとんどに介助が必要 |
| 2級 | 日常生活や就労に著しい制限 |
| 3級 | 軽度の制限 |
参照:厚生労働省|障害認定基準
ただし、潰瘍性大腸炎の診断名だけでは認定されません。
重要なのは「日常生活への支障がどの程度か」という点です。
申請に必要な3つの条件

障害年金を申請するには、以下の3つの条件を満たす必要があります。
- 初診日の特定
- 病気で初めて医療機関を受診した日が「初診日」となります。
- この日が国民年金や厚生年金に加入中であることが必要。
- 保険料の納付要件
- 初診日の前々月までの直近1年間に保険料の滞納がないこと
- または、初診日の前の期間のうち2/3以上納めていること
- 障害認定日と障害等級
- 初診日から1年6か月を経過した日が「障害認定日」
- この時点での状態が等級に該当している必要があります
必要な書類と申請の流れ
障害年金の申請は、手間がかかる部分もあるため、流れを事前に押さえておきましょう。
障害年金申請の必要書類
- 年金請求書(年金事務所で配布)
- 診断書(障害認定日に近い時期のもの)
- 病歴・就労状況等申立書
- 住民票・戸籍謄本(場合により)
- 年金手帳または基礎年金番号通知書
障害年金の申請流れ
- 初診日の医療機関に「受診状況等証明書」を依頼
- 障害認定日の医師に「診断書」を作成してもらう
- 「病歴・就労状況等申立書」を自分で記入
- 年金事務所に相談・書類提出
- 審査(通常3〜6か月)→結果通知
潰瘍性大腸炎で障害年金の審査に通るポイント

潰瘍性大腸炎のような見た目ではわかりにくい病気の場合、「客観的な資料」と「本人の困りごとの説明」が鍵になります。
特に重要なのが「病歴・就労状況等申立書」の内容です。
以下のような具体的な記述があると、審査官にも伝わりやすくなります。
- 1日に10回以上トイレに行く必要があり、外出を控えている
- 電車通勤ができず、在宅勤務も困難
- 繰り返す発熱で欠勤が多い
- 通院・服薬のスケジュールが多く、フルタイム勤務が難しい
社労士などの専門家に相談するのも選択肢
申請のハードルが高いと感じる場合は、社会保険労務士(社労士)に相談するのも有効です。
特に、「初診日の証明が難しい」「審査で一度不支給になった」「自分では何をどう書けばいいかわからない」という方には、書類作成や手続きのプロの力が役立ちます。
知って備えることが安心につながる
潰瘍性大腸炎は、日常生活や仕事に大きな支障をきたす難病です。
もし「普通の生活が難しい」と感じるほどの症状が続いているなら、障害年金の申請を考えてみてもよいかもしれません。
正しい知識と情報を持ち、必要なら専門家のサポートも受けながら、経済的不安を少しでも軽くしていけるようにしましょう。
潰瘍性大腸炎でも働ける仕事については、こちらの記事を参考になさってください。
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